こんにちは、さくたろうです。
ここ数年でTOBを予想していながら遅々としてTOBが進まず、僕が予想を外している3社、それが証券オード9991のジェコス、9763丸建リース、8046丸藤シートパイルです。
この3社は仮設用・建設用の鋼材(鉄の板など)を自社で抱え込み、建設時などにリース、販売をする3社です。
今ではPBRも一時1倍まではいかなくともそれに迫る時もありましたが、1倍を達成するにはまだまだ時間のかかるセクターであると思います。
PBRが低い理由は3社ともまさに三者三様ですが、資産をみると、例えば丸藤シートパイルなどは建設資材(リースなどに使用する資材)を140億以上も資産として所有していて、これが大きくPBRを低い位置に留まらせる理由になっていると思います。
丸藤シートパールの時価総額は180億付近ですから、この資産だけでPBRの低い理由の説明がついてしまうこととなります。
資本関係を簡単に整理すると、
・ジェコス→JFE系、そして巨大なみずほリースと提携
・丸建リース→日鉄系、丸紅が筆頭株主(持分法適用)
・丸藤パイル→日鉄系、独立色が強く、好財務
となります。
日鉄やJFEからしたら、この3社は鉄を買ってくれるお客さんですから、この時代その所有する株式比率を減少させることはあっても大きく増加させたり、また再編に積極的に関与する理由は乏しいでしょう。
この3社が抱える問題は国内の先細りする需要の中で海外進出は商品が重く大きいから難しく、爆増する運搬費が今後も利益を圧迫していく要因として存在することです。
商品が鋼材なだけに、その管理や運搬の難易度は僕のようなど素人からしても容易に想像できます。
本来は一刻も早く再編を進めて管理・運搬効率を上げて採算性を重視していく必要があります。
丸紅・みずほリース
再編を想定する際に丸紅、みずほリースを除き予測を進めることは不可能です。
丸紅は総合商社です。
例えば総合商社の伊藤忠は、その子会社であったタキロンシーアイという建材の会社を難なくTOBしました。
丸紅の意向さえあれば、丸建リースのTOBはすぐにでも可能だと思います。
しかしそれをしていません、僕はそれを予想していたので僕の予測は外れています。
ここでみずほリースがこの鋼材リースの業界に登場してきたからだと僕は思います。
みずほリースはリースの総合商社のようなイメージで、直接的に鋼材を多く扱うリース会社ではありません。
みずほリースはジェコスとの提携を深め、資本関係もその濃度を高くしていきました。僕にはこの動きは当初全く想像がつきませんでした。
証券コード8425みずほリース、その株主は23%がみずほ、そして20%が丸紅です。
そう、丸紅の持分法適用会社、丸紅色の強い会社がジェコスの株主欄に大きく登場することとなったのです。
丸紅という括りで見たときには、丸建リースのみを見ていれば良かったところ、みずほリースとジェコスも合わせて見ないといけないこととなります。
丸紅が、伊藤忠のように再編を主導する動機がある場合、最初に丸建リースを丸紅に取り込むことを考えるとします。
丸建リースに鉄を卸しているのは日本製鉄、日本製鉄と丸紅は相性も良く問題もなさそうです。
しかしここで利益相反のような形でみずほリースの複雑な立ち位置が出てきます。
丸紅の持分法適用会社のみずほリースにとっては、丸紅が丸建リースを単純に飲み込んだ場合、丸紅の中に鋼材リース会社が存在することになります。
みずほリースは丸紅色の会社である中で、鋼材リースの別会社、ジェコスと提携をしているという構図が出来上がります。
しかもジェコスはJFE系、JFEから鉄を買っている部分は丸建リースと完全に色を異にします。
丸紅からしたら、丸建リースだけでも取り込みたいと思っていたとしても、そこにジェコスという異なる色の同業がみずほリースを通じて関わってくるので、ここの交通整理がうまくいかずにTOBへと踏み切れないのではないでしょうか。
これが丸紅から見た視点の(僕の勝手な)想像です。
ではみずほリースが主導で再編を検討してみては?
みずほリースは元々建設鋼材のリースではありません。
みずほリース・ジェコスの提携の理由は、お互いの持っていない分野の補完であったり、先細る国内需要を見越した鋼材リース業界からの海外展開といった、純粋で立派と言える経営的発想から来るものでしょう。
鍵を握るのは丸紅よりもみずほリース
単純に丸紅が丸建リースをTOBすることは、ないのではないでしょうか。
それよりも、鍵を握り、そして再編を進めるメリットを直接持つのはみずほリースであると思います。
みずほリースが、その丸紅色を前面に出さずに、ジェコスと丸建リースを(みずほリースを中心とした形で)紐付けるとします。
最初から大きくみずほリースが資本関係を丸建リースと結ばず、徐々に深めていく方法で進めていくのが理想でしょう。
みずほリースからしてみれば、3社の中で最も巨体のジェコスと提携することが最も効率が良いとの純粋な経営的発想からの提携でしょうから、さらに丸建リースが徐々に加わってくることは個社としても望む姿であると想定します。
ジェコス・丸建リース2社を併せた売り上げは1500億を伺う規模、トータル純益は70億を数えます。
今500億付近の純益のみずほリースは将来的に600億の純益を目指すとアナウンスしているわけですから、この部分からもみずほリース主導であれば合点がいきます。
「私は丸紅ではなく、あくまでみずほリースです」
そんな姿勢でみずほリースが再編を進めれば、最終的には好財務の丸藤シートパイルまで巻き込んだ、海外展開も視野に入るようなシステムが出来上がる可能性があるのではないでしょうか。
本来、PBRが1倍もいかない会社は、本気であらゆる選択肢を否応なく模索する義務があります。
運搬費、保管費もおそらく下がることは当分ないでしょう。
みずほリースのような世界観を持った黒船が迫る中、古いしがらみや発想を取っ払う姿勢が求められている気がします。
