世界史を頭に叩き込む①オランダ

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経済史に起きた事実

さくたろうです。今週の日経新聞を見ると、8月15日でニクソン・ショックから
50年を迎えるとの記事がありました。今週の日経ではこの記事を一面のどこかに
掲載していくのかと思います。
ゴールドに対してドルは50年の間に98%の価値を失うほどに刷りまくったよう
です。
今、覇権国は「アメリカ」。基軸通貨は「ドル」。この先どうなるかはわかりませ
んが、昔はどうだったのでしょうか???

僕の兄(4コ上)は世界史のことがおかしいんじゃないかというくらい好きでした。
ほかの教科はほぼダメなのに、世界史だけには興味をしめし、僕の中学受験時には、
聞かれてもないのに教えまくってくる。助かりましたが、健全の域を超えてました。

その知識が彼の人生に役立つ日は来るのでしょうか。
今回は世界史を振り返ることによって、日経とは別の答えになるかもしれませんが、
未来の可能性について僕も考えたいと思います。
今回は初回とし、次回も世界史シリーズとしたいと思います。

オランダ~スペイン帝国からの独立~

時は16世紀にまでさかのぼるが、16世紀は西洋ではスペインが、東洋では明
(中国)が覇権を握っていたとされる。2大覇権国の状態であたようだ。
オランダはスペインの一角であったようだ。しかし、後のアメリカが、イギリスから
独立する姿と重なるように、この頃オランダもスペインから独立し、覇権国となり、
「基軸通貨」を「ギルダー」とした。オランダの貨幣である。
このギルダーが、実質的な、初の「基軸通貨」であるとされる。
え?オランダってそんなにすごかったの?とも思うが、オランダは世界での支配を
広めた最初の国ともいえる。
世界での支配を広めることができたからこそ、オランダの通貨ギルダーが、
基軸通貨に成り得たのだ。

スペインは、無敵艦隊だなんだ言っていたのだが、結局、力を付けてきたオランダに
抜かされてしまった。
しかも、スペインは何でオランダに抜かされたかというと「船舶の発明」でだ。
船舶+軍事力にて、オランダは覇権国家となることに成功した。

覇権国と基軸通貨は「セット」。

この後の覇権国家であるイギリスもアメリカもそうなのだが、覇権国家と
なるためには、基軸通貨もセットになっている。オランダは支配した国の
ほとんどでギルダーを使用させることにより、ギルダーを基軸通貨としていった。
少し先走るが、イギリスは「ポンド」、アメリカは「ドル」を基軸通貨としていくが、
その前進であるオランダが「ギルダー」を基軸通貨として、覇権国家となったことが、
後の2国にも少なからずお手本という形になっているのではないかと思う。

オランダによる金融の掌握

「チューリップバブル」や「東インド会社」というものを聞いたことがあるだろうか。
オランダは覇権国家となる過程で、金融を掌握した。世界初の株式市場を創設し、
世界初の株式会社を作った。いわば資本主義はオランダから始まったともいえる。
株式会社や株式市場の効率性の良さから、加速度的な成長が可能となって、覇権国家
となれたとも言える。この過程でスペインは太刀打ちできなくなったのだろう。

「市場」という概念の中に発生したのが「バブル」である。チューリップバブルは、
オランダで発生したものだ。
バブルの中でチューリップの球根の値段がとんでもない額にまでなって、そして暴落
したのだが、資本市場が成立したからこそバブルが見られたのだともいえる。
オランダは「金融」「軍事」「基軸通貨」を取り揃えて覇権国家となったのだ。

オランダはすべての始まりなのだ。

オランダの没落

話が早すぎて自分で書いてても笑うが、もうオランダの没落の話をする。
1625年から1780年までとされるが、オランダは覇権国家だった。
しかし力を付けてきたイギリスに戦争をカマされ、負けてしまう。
150年以上続いた、初めての覇権国家が終わるを迎えた。

この没落のときにオランダで起こったことの要約を記すと、
・潰れゆく東インド会社を潰すことができず、刷ったギルダーで救済を試みた
・他の様々な理由からも、ギルダーの価値は年々と無価値に近づいていった
・新たな覇権国イギリスに軍事力での敗北を許した
・オランダの「船舶・市場の発明」→イギリスの「産業革命」と革命が移った


このあたりのことが言える。


現覇権国家、アメリカに言える事

上記4点に関して、オランダをアメリカとした際、どことなく重なっている部分は
ないだろうか。
・ドルを刷って救済した企業はたくさんある
・ドルの価値は年々減価している
・新たな覇権国家の候補がある


このあたりまでは当てはまっているようにも思える。

日経新聞では今回、ドル価値の減少に大きくフォーカスしているが、
これを突き詰めると覇権国家の没落ということに、繋がらないだろうか。

世界史を知ることが、ドルの行方、覇権国家の行方、そして今のアメリカを
占うことにつながるのかもしれない。

・・・頑張ってくれよ、アメリカ。頼むぞ・・・。

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