鉄鋼株の基礎知識

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さくたろうの考え

2種類に分かれる鉄鋼株

こんにちは。さくたろうです。
梅雨の季節、大雨も多く、コロナと相まって家で過ごす機会が増えました。
子供の頃は、大雨になると両親も兄弟も家にいて、末っ子の僕からしたら相手してくれる先が増えるので嬉しかったのか。
大雨は天気と裏腹に、昔の嬉しい気分も合わさった不思議な感覚を覚えます。

今日は皆さんの参考になるかはわかりませんが、「大きく2種類に分かれる鉄鋼株」という題で、ブログを綴っていきたいと思います。
ほんの少しでも役に立つ内容があれば嬉しいです。

高炉株と、電炉株

鉄鋼株といえば、日本製鉄・JFE・神戸製鋼所、などがすぐに挙がる名前かと思います。
有名ですし、規模も大きいですね。新聞にも毎日出てくるんじゃないかと思います。

・日本製鉄(5401)
・JFEホールディングス(5411)
・神戸製鋼所(5406)


この当たりの鉄鋼株は、「高炉」という製法で鉄を作る会社です。
この製法は、炉の中に熱風を吹き込み、石炭を還元剤として、鉄鉱石から鉄を取り出すというものらしいです。

特徴として、この製法から出来上がる鉄は、高品質ということ。
なので自動車や電機、造船などに使用されることが多いようです。
なので主要顧客も景気等に非常に左右されそうです。

・東京製鐵(5423)
・共英製鋼(5440)
・合同製鐵(5410)
・大阪製鐵(5449)


さて次は上記、「電炉」と呼ばれる製法で鉄を作る主要な会社です。
この製法は、主原料が、工場などで出た金属クズなどの、鉄スクラップ。
これを炉の中で通電させて、溶かして鋼材を生産する。
安く作れる分、品質はやや劣るようで、建設用鋼材として使われることが多いようです。(H型鋼、などが有名です)
主要顧客は、国内の建築関連企業といったところでしょう。
需要は住宅着工件数や、公共事業の手厚さ等に左右されそうです。

話はそれますが、高炉の会社の売り上げは数兆円単位。
電炉の会社は数千億円、もしくはそれ以下。規模が全然違います。
それは高炉の方が有名なのも当然ですよね。品質を売りにできる分、海外で勝負しているのも高炉がメインのようです。

好景気は高炉有利・震災は電炉有利

上記から安易に結論づける形とはなるが、自動車販売が伸びたり、船舶需要が多い経済状況、また電機機器が売れまくる、一般的な「好景気」に強いのは高炉と言うことになる。
事実、国内はもとより新興国需要が強いサイクルでは、業績も株価も高炉は強い。
中国勢の台頭等、深刻な問題も内包しているが、素直に好景気有利であることに変わりはないはずです。

一方で、公共事業に大きな恩恵が期待できる環境の際や、縁起でもないが震災後などは、電炉は有利だ。
特にあの2011年3月の震災時は、復興需要ももちろんだが、それに加えて津波の被害によって、先に記載した、電炉の原料となる鉄スクラップが大量に発生したようだ。
原料高騰の心配をすることもなく、建設需要が発生したので、2011年の震災の年の電炉株は、高炉株よりも上昇した。
建設株が震災の保険となることとあわせて、電炉株もそうなったという歴史は覚えておいても無駄にはならなさそうだ。

以上が今回の記事の結論となります。
同じ鉄鋼セクターであっても、製法によって有利な環境が違うことは興味深いので、記事にしてみたいと思った次第です。
・・・雨も上がってきました、来週も良い週となるといいですね。

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