巧みな話術にご用心!

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さくたろうの考え

こんにちは。さくたろうです。
仕事や生活をしている上で、「この人伝え方がうまいなー!」と感心することがあります。
きちんとこちらの理解を確認しながら話をする人、話の短い人、別の例え話にしてイメージを掴ませる人。
どれもさくたろうにとっては学ぶべき話し方で、日々のなかでそういった人と話ができると、学ぶところがとても大きいです。

そんな中、「この人話がうまいなー!」から、「その例え話は嘘だろ!」にさくたろうの気持ちが変わっていったことが前にあります。
そう、話がうまい事とは、感心してばかりいらる事でもないのかもしれません。
そしてそれがお金に絡むことであれば、なおさら・・・

孫正義の例え話

「財布の中に10万円入っている財布が、5万円で売られている」
このような事を孫正義さんが以前言っておりました。これは、ソフトバンクグループの株価が割安だという事を伝える為に、例え話として出した内容です。
とても分かりやすいなと思います。実際の価値は株価よりも高いから、今安いソフトバンクグループの株を買えという事ですよね?

分かりやすさは素晴らしいが・・・なんでそんな事になっている状態が生まれているのでしょうか。
いや。。。孫正義さんの話は本当なのでしょうか。

財布の中の10万円は本当に10万円か

まず本当に10万円が財布の中に入っているのか、です。
例えば会社の資産の中には、色々な資産があります。
実際に価値のある資産もあれば、本当は良く分からないが多分価値があるのだろう、といった資産もあります。
例えば「のれん代」を考えたいと思います。
ソフトバンクグループはよく他の企業を買収します。かなり買収します。
ソフトバンクグループが他の企業を買収する時、その買収に1億円かかったとします。
実際の時価評価では、7000万円でしかない企業を1億円で買収したとき、差額の3000万円が「のれん代」となります。
実際の7000万円とは別に、3000万円は無形の資産をお金を出して手に入れた、お金と交換した、となります。

これが固定資産の欄にあるのです(貸借対照表)。
最初これを知ったとき、「え!なんで余計に出した3000万円も、まだ価値があるものとして資産の部に残っているの?」
とさくたろうは思いました。しかし本当にそうなのです。

こののれん代は、会計基準によっては、その価値がないことが分かったり、著しく価値が下がったりしたときに、まとめて損失として計上することになっています。
そしてよく巨額損失としてのれん代が消えていくさまを目にします。
逆にもちろん、その買収の価値は上乗せの3000万円以上の結果をもたらす可能性もあります。

のれん代だけ見ても、少なくとも財布の中に10万円が本当に入っているとは言えない、ということとなります。
いや、誰にも分からないですよね、今貸借対照表上にある、のれん代の本当の価値なんて。

正確に例えるなら・・・

孫正義さんが例えた財布は、10万円が中に入っているとは断定できない財布であることはわかりました。
では正確に例えるなら???

「帳簿上10万円が入っているように見える財布が5万円で売られている」
・・・なんかしっくりきません。

「10万円財布には入っているのだが、爆発物か宝石が混じっている可能性がある財布が5万円で売られている」
・・・これだ!これがわかりやすいし、実態を偽りなく表していると思います!!!


さくたろう「社長!財布の例え話は実態をあらわしているとは言えないので、上記に言い直した方がいいと思います!」
社長「あなたクビ」
さくたろう「・・・・。」

お後がよろしいようで。今年の残りも頑張りましょう!

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