こんにちは、さくたろうです。
ファナックの不調に中国のクラッシュを感じるこの頃です。
今までの中国の発展は(日本を含む)外資がもたらしたと言っても過言ではないはずです。
またはアメリカによる強引な歴史的な経済開放の賜物と換言もできそうです。
翻って中国と同列に捉えられやすいインドはどうでしたでしょうか。
経済に閉鎖的であったがために発展の順番を中国に譲り渡したと言ってもいいと僕は思います。
特にアメリカのコカコーラ社とインドとの喧嘩は象徴的で、僕の記憶に今でも残っています。
インドは成分を開示しろとコーラに主張、コーラは怒ってインド市場から出て行ってしまいました。
確かコーラのレシピは1人か2人しか知らない、機密があったはずです。
現在、この流れは完全に逆流を始めています。
中国からは、あらゆる資本が撤退しています。
会社が撤退するということは資本逃避(キャピタルフライト)そのものであり、今後中国の発展は少なくとも当分の間は望めません。
インドは、閉鎖的な部分を多分に残すものの、徐々に世界の資本を呼び込む流れをとっています。
そうでもしないと、とてつもない数の労働力を賄う先をあてがうことすら、できません。
これは歴史の流れの中の必然であり、この先10年のインドの立ち振る舞いは、どれだけ世界にインドの力を誇示することができるかどうか、チャンスでもあり、ピンチでもあると思います。
未だ開放的とも、やりやすい市場とも、お世辞にも言えない市場だと僕は思います。
しかしインド市場が有望であることには変わらず、世界が中国をパスする中で、嫌がおうにも、その立ち位置は、一昔前の中国にとって変わっていきます。
外資を呼び込め!
外資を呼び込むことは大切です。それは「資本」が増えるからです。
移民受け入れと、これは話が別です。本当に「資本」の「開放」は発展に貢献します。
今までの中国を見ればそれが一番わかります。これも歴史です。
国であっても、会社であってもです。
株式市場でも、外資が流入する大切さは全く変わりません。
その会社の株が外資に注目される大きな理由の中に、「株主還元」が事実として存在します。
良い悪いではなく、どうしても存在します。
今回の日本市場の株高で外資がもたらした部分はやはり大きいです。
日本製鉄にもブラックロックを中心に大きな資本がなだれ込み、年初からは40〜50%は上昇しているのではないでしょうか。日経平均やTOPIXを大幅に超える上昇となっています。
確実に日本製鉄の株の海外保有比率は上がっているはずです。
年初と年末での比率変化がわかれば、引き続きこのブログで、数字で示していきたいです。
その海外資本が今後も注目する大きなポイントが株主還元です。
そうである以上、その会社がどのような成長フェーズにいようがお構いなしに求められるものが還元策ということになります。
今回、日本の上場企業が1Q(第一四半期)で見せるべきは「還元の姿勢」であるべきと僕は思います。
成長にお金を使いたいのは痛いほどわかります。それは間違ってもいません。
ただ、外資を呼び込み取り込んで、その資本を下に成長をしたり、またその時価総額を根拠に信用に代えて有利な資本調達環境を整えることも、それに劣らずというかそれ以上に大きな利益になることを歴史が証明しています。
これは会社が大きくなれば大きくなるほどその効果も比例すると思います。
かなり注目されたぞ日本製鉄
少なくともその「姿勢」を今回(1Q)の決算で示すことができたのは大きいです。
その姿勢が、後で何倍にもなって返ってくる可能性があるのが、外資の力です。
奇しくもとっくに中国からほぼ撤退、インドへの巨額投資を始めている「外資」であるのが、インドから見た日本製鉄です。
その日本製鉄はさらに広範囲から資本を呼び込むために必要な姿勢を市場に、世界に見せました。
この流れは、順流というか、成長のサイクルに綺麗に乗っかっているように見えます。
やりたいことがたくさんある中で、よく還元姿勢を見せたと、今回の決算をみてエールを送りたいです。
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もともと、株式会社は、船の航海に必要な資金を皆から集めて、晴れて航海から帰還できた際には皆でその大きな利益を分配するところに歴史を持ちます。
それが全てではありませんが、株主還元を忘れることは、その歴史を忘れる暴挙にもつながります。
設備投資や研究開発にしっかりと予算を割いて、そのあとで残った利益について積極的に還元をすることは、古き歴史に還る大切な立ち振る舞いであるのかもしれません。
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