インフレ どうすりゃいいの

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さくたろうの考え

こんにちは。さくたろうです。
「もうウチやってられへんわー!今月電気代上がるし給料は上がらんしぃ」
仲良くしてくれている60歳女性の方のお言葉です。

電気代、さくたろうの家はオール電化なので2万円近いです。そして、これからさらに上がるということになるのでしょう。
なんなんだよ電力会社!と言いたいところですが、東電も中部電力もこの値上げをもってしても今期赤字予想・・・
嘘でしょ!?と思いますが、必死の電力会社に矛先を向けるのもどうやら筋違いになってしまいそうです。

世界ではインフレ退治に中央銀行が本気で取り組み始めました。すべてが鎖でつながったかのような現代、インフレという現象すらもどうやら輸入してしまうようです。日本だけデフレという長かった環境も変わってしまうのかな、と肌感覚で伝わってきます。

そういえば東京では居酒屋のアルバイトが時給1800円を超えるというニュースがありました。
給料が上がっていけば労働者は問題ないですが、それであってもインフレで損失を被る層は存在します。
・インフレ後労働力を提供できない世代(主に高齢世代)
・預貯金を多く持っている世代(主に高齢世代)
・政府との年金契約を多くもつ世代(主に高齢世代)

・・・高齢世代が危なそうですね・・・いや、現役世代も決して無視できません。
自分に関係のない事など、何一つありません。この世の中に。それが株をやってきて感じた結論です。

このインフレ、対処する方法はあるのか。ちょっと考えたいと思います。
まずは大きく国として。次に個人として。

日本としてインフレ対応はできるか

結論から先に述べると、国としてインフレに有効に対応できる手段はないと思います。
何故か。根本的な要因としては、あまりにも借金を作りすぎたからです。
(借金を増やすことを決めてきたのは、主に高齢世代なんですけど。)

たとえばアメリカ(FRB)が今インフレ対応として痛みを伴いながら取ろうとしている行動は、「金利を上げる」こと、そしてその先は「ばらまいたお金を回収すること(FRBの資産圧縮)」です。
もともと危機回避のために金利を下げたりお金をばらまいてきたのですが、それがインフレの原因の一つとなって結果として出てきているので、逆のことをするということです。

金利が上がるとその国債の価値は下がるのですが、この国債を1000兆円以上発行し、そしてそれを9割方国内で持っており、そしてさらに国内で消化しきれなくなった際に中央銀行である日銀も買っているのが日本です。(怖い話ですが、これはすべて事実です。)
もしアメリカのように、金利を上げたらどうなるでしょうか。
国債はその種類によって満期が設定されていますが、10年満期の10年債は、1%の金利上昇で約9%価格が下がります。
3%だと約23%と言われています。
日本の国債の平均返済満期は8年と言われています。10年債よりも価格の下げは少し緩いですが、それに近い価格が下がります。
仮に3%に金利を上げたり、意図せずに上がってしまった場合、1000兆円のうち20%以上の損失がほぼ国内で発生します。
国債を500兆も買い取ってしまった日銀は100兆円以上の損失。国内の銀行や生保は350兆持っているので、70兆近い損失です。
こんなものに耐えうる日本の金融機関は日銀を含めてありません。

そんなとんでもないことにつながる金利上昇を、自らの手で始めることなど、日本にはもうできません。
ましてやその後の資産圧縮など、日本にとっては夢のまた夢です。
なんでこんなんになるまで借金増やしてきたの?と今の高齢世代に言いたいです。いやあなたたちは天命をまっとうすればいいのかもしれませんが、残された世代はインフレ対策の手段を失い、なすがままにインフレの荒波に飲み込まれていかないといけないという環境に身を置くしかないじゃないかと。

「日本国内で国債は消化しているから大丈夫!」と何度も何度も聞いてきましたが、ちゃんとこういったオチが用意されています。
いや、だれも海外で買ってくれる人がいなかっただけなのだよと・・・
何が地域振興券ですかね。また年金で京楽にふける老人、社会保障のお金で病院で集まりしゃべりちらかす老人。その行動の結果、誰かが大変な思いをしています。もし今更当人が気づいても遅いのですが・・。

自然発生的に金利が上昇したらもうしょうがありませんが、インフレ対策として自ら金利を上げることは、作ってきた借金があまりにも多すぎるので無理という結論となります。

せめて個人として

国や人のことより、自分を優先させた高齢世代のせいにこれ以上しても建設的ではありません。
今ある状況で最善の手を打つ他、今の時代に生きる私たちには出来ることがありません。
(しかし原因を特定しておくことは、前向きにとらえる上でもとても大切です。日本におけるインフレは、人災という側面もあります)

・まずいえることは、時給1800円に見るように、インフレというのは通貨価値の減少です。労働力の過小評価にはつながりません。
いつまでも働き続けることができる体、そして意欲、能力を身につけることが何よりも大切だと思います。皆さんの日々の努力が報われるのではないでしょうか。アルバイトほど即座に金額に反映はしませんが、給与も自ずと上昇するはずです。

・次に預貯金を持たないこと。代替となるのは歴史的にはゴールド・不動産・インフレが業績に不利にならない会社の株式でしょう。

・できれば農産物等の実物が入手できる手段の確保。難しいですが・・・これに代わる方法としては、穀物ETFを購入するという手段も一考です。(穀物ETF 証券コード1688(2/4現在¥520-) 等)

こんなところでしょうか。

アメリカのアナリスト、ロバートフェルドマンが、昔ワールドビジネスサテライトの番組内で少し感情を交えてこう言っておりました。
「日本のシステムは、若年者に対する虐待です。とんでもない虐待です。」

100%合意します。そしてそのシステムから自らの手で解放へと向かえない無力さもありますが、自然と起こる現象の一つ一つがもしかしたらチャンスなのかもしれません。
仲良くしてくれている60歳の女性に、週明けに「頑張って働こう、いいことも待っているかもよ!?」と声をかけてあげようと思いました。
同じように、皆さんの日々の努力(体の労働だけではなく、リスクを取り頭で労働している方にも)に精いっぱいの敬意を表したいと思っています。

あなたの汗、あなたの試行錯誤している頭に、乾杯!!!

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